レジオネラ症とは?基本的な知識と予防について解説!

温浴施設にとって大きな課題であるレジオネラ症。世間でも大きな話題となっており、関心の高いニュースです。今回は温浴施設専門の清掃業者がレジオネラ症の基本的な知識とその予防方法について解説します!

レジオネラ症ってなに?

名前の由来と症状

レジオネラ症
ってなに?

レジオネラ菌が検出されたので営業停止、、というニュースをみたけど…どんな病気?

レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因で起こる感染症です。レジオネラの歴史は浅く、1976年にアメリカのフィラデルフィアのホテルで大勢の宿泊者大勢の宿泊客に肺炎が発生し、221人の重症肺炎患者さんのうち29名が亡くなった集団感染に由来します。このホテルでは退役軍人の組織である、「在郷軍人会」(Legion)の大会が開催されており、それにちなんでこの肺炎はlegionnaires' disease、レジオネラと名づけられました。

レジオネラ症は、急激に重症になって、死亡する場合もあるレジオネラ肺炎と、数日で自然に治る場合が多いポンティアック熱に分けられます。レジオネラ肺炎は、高齢者、病人など抵抗力が低下している人や、疲労などで体力が落ちている人などが発病しやすいといわれています。

レジオネラ属菌とは

レジオネラ菌自体は、私たちが身近に触れる水や土に広く存在しているありふれた細菌です。レジオネラ属菌は現在までにおよそ60種類が知られており、その中でも、レジオネラ・ニューモフィラは、レジオネラ肺炎を引き起こす代表的なレジオネラ属菌の1種とされています。しかし、普通の環境では細菌の数が少ないのでそれほど大きな問題にはなりません。

よくいる菌
なんだね

増殖したときが…怖い!!

どうやって感染するのか?

レジオネラ属菌は、温浴施設などの水を使用する設備に付着するヌメリ(バイオフィルム)に生息するアメーバなどの体内で大量に繁殖します。

人への感染は、これらの衛生管理の悪い設備から発生したエアロゾル(空中に浮遊している小さい粒子)にレジオネラ属菌が含まれ、これを吸入することによって起きることが知られています。なお、レジオネラ属菌は、人から人へは感染しません

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ヌメリの正体は、口のネバネバと同じ原因だった!?

ずばり、床のヌメリは「バイオフィルム」という、細菌などの微生物が形成した膜が原因です。細菌などが自分たちを外敵から守るために作るもので、多糖やタンパク質などの物質で覆われています。いわば、細菌のお家のようなものです。

レジオネラ症の発生を予防するには

レジオネラ症対策 3 原則について

厚生労働省のレジオネラ症対策として、衛生管理を徹底の3原則が挙げられています。

浴槽の清掃については、毎日完全に換水して浴槽を清掃することとし、これができない場合でも、1 週間に 1 回以上は完全に換水して浴槽を清掃しなければなりません。

増殖させない

浴槽水の換水及び消毒を徹底しましょう

その
1

発生させない

ヌメリ(バイオフィルム)を発生させないように清掃・消毒を徹底しましょう

その
2

吸い込ませない

エアロゾルを形成しやすく、かつ肺に吸引する機会が多い、
循環式浴槽、打たせ湯、シャワーなどについては特に注意しましょう

その
3

レジオネラ属菌が発生しやすい場所とは?

レジオネラ属菌が発生しやすい場所を6か所ご紹介します。

貯湯槽
貯湯槽の中や配管では、お湯の滞留時間が長いため、低い水温ではレジオネラ属菌が繁殖しやすい環境となります。
湯温を常に 60℃以上に保ち、お湯を滞留させないようにしましょう。
ろ過器
ろ過装置内で、レジオネラ属菌はアメーバなどに寄生し増殖します。そのため、循環式浴槽のろ過装置は、1 週間に 1 回以上、十分に逆洗浄して汚れを排出するとともに、ぬめり(バイオフィルム)を除去しましょう。
塩素系薬剤の投入口は浴槽水がろ過装置に入る直前に設置する必要があります。
循環配管
循環配管の内壁には、ぬめり(バイオフィルム)が生成されやすく、レジオネラ属菌の温床となります。
年に1 回程度は、循環配管内の生物膜を除去し、消毒することが必要です。
気泡発生装置・ジェット噴射装置・打たせ湯
気泡発生装置やジェット噴射装置、打たせ湯などでは、エアロゾルが発生します。そのため、エアロゾルにレジオネラ属菌が含まれることがないように、連日使用している循環させた浴槽水をこれらには使用しないようにしましょう。
また、空気取入口から土ぼこりや浴槽水等が入らないような構造にしましょう。
シャワー
シャワーの内部でレジオネラ属菌が増殖し、エアロゾルとともに吸入してレジオネラ症が発生することがあります。連日使用している循環させた浴槽水をシャワーには使用しないようにしましょう。少なくとも週に 1 回、内部の水が置き換わるように通水しましょう。
シャワーヘッドとホースは 6 か月に 1 回以上点検し、内部の汚れとスケールを 1 年に 1 回以上洗浄、消毒しましょう。
露天風呂
露天風呂は外界と接しているため、レジオネラ属菌に汚染される機会が多くなります。
露天風呂の浴槽湯が配管を通じて内湯に混じらないようにしましょう。

温浴施設の清掃でお困りごとがあればご相談ください!

日常清掃を徹底していても、レジオネラ属菌の温床であるヌメリは簡単に落とすことは非常に難しく、ろ過器や配管の清掃は非常に難度が高いものです。レジオネラ属菌がご心配な場合は、ぜひ関西で温浴施設専門の高い特殊清掃技術をもったSPAクリーンにご相談ください。

参考文献

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